アーティストっぽいメッセージ

昨年は体調不調に加えて人生において、自分にとって音楽がどれだけ生きていく上で必要なものかを肌で感じてしまったようです。
更に世界的にも、私だけの世界でもレジェンドとされるミュージシャンが突然亡くなったりしました。
音楽で表現する時、作品の中にそのミュージシャンの人間的細胞がどれほど密に組み込まれているのか知っているから、深入りすると抜け出せなくなる音楽もある。
その抜け出せなくなるほどの名曲を作り続けたレジェンドが消えた。
毎日一緒にいるわけではないから、ニュースとして知らなければ、生きているも同然かもしれない。
でも、もう二度と生で歌声を演奏を聴けなくなるという危機感は相当でした。
何日も泣きました。自分の曲もかけなくなりました。
私これからどうしよう。音楽やめたい。
この二つの思考が頭にこびり付いています。
だから最近自分自身を振り返ることで、今何を鳴らしたいのか確かめようとしています。
そこまで戻らないと自我を喪失してしまいそうです。

森下恵理。加藤和彦さんとの出会いで、竹内まりやさん、松任谷由実さん、松尾清憲さんの世界観に触れるととたんに向かうべき方向が強制的に決まりました。
そりゃタレントですから、ずっと音楽をやるわけには状況的に行かず、みんなが夜な夜な遊んでいる時、一人でデモを作っていました。
はじめはダブルカセットで重ねて重ねて、ピッチが変わるまで重ねてのデモでしたが、当時同じ事務所だったTO BE CONTINUESの後藤さんに聴いていただき、ご指導いただきました。
事務所はアイドルとして雇ったのだから「そんなこと誰も求めてないんだよ」と一蹴されましたが、やりたいことをやっているだけなので、そこは無視して仕事以外の日は作曲と作詞に明け暮れました。デビュー4年目やっと報われはしましたが、それはアイドルとしての終わりでもあったと思います。
テレビでは馬鹿なことやってましたが、人見知りで、根が本当に真面目で、わがままでしたので、同期以外の友達も少なく、鶴瓶さんが遊びに誘ってくれなければ、出不精の私は成長が止まっていたでしょう。
今回はミュージシャンとしての自分との向き合いですから、感情的なことはなしでいきます。

で、子を産んで、新しい人生をはじめましたが、結婚したかったというより子供を産みたかった。息子には大変失礼だけれど、それも経験から生まれる音楽のためでした。
本当の愛を知らなかったので、知りたかった。
そうするとやはり変化が起きて、ラブソングばかりだった曲にメッセージ性の高い曲が増えてきました。たとえば女性の自立。打たれ強くなる。夢を追いかける。そういった男女関係のない歌は、今でも歌えるほど既に成熟していたように思います。

いろんな方と再デビューに向けてデモを作っていて、作詞に自信のなかった私に渇を入れてくれたのが及川眠子さんでした。「じゃあ、自分で作れ!」と。

その後、アイドル時代からのつながりで私を信じてくれた大物作曲家さんのお陰で森達彦さんに出会うことが出来、「green&red」が生まれました。
2作のアルバムでこれ以上は限界というほどの作品を作った後、全然幸せじゃない自分がいました。また更に成長をしたのだと思います。というか大人になっていったという言い方の方が正しいかもしれません。
優秀な人間は自分のことを一番よく理解していると思います。
だから私は自分を追い詰めることにしました。
心から次世代に伝え歌いたい曲を作り始めたのです。
でも大変不評でした。
ポップにもどって欲しいと沢山お手紙もいただきましたが、自分は特別でありたいというくだらない妄想と、才能の過信でどうかしてしまったように振り返っています。

で、現在はやはりポップミュージシャンとして、聴いてくださる方が笑顔になる曲を生み出したいと考えています。
第1弾が「Happy Ending Story」でした。
これからもどんどん、初期のワクワクする曲の制作に戻っていくと思います。
作曲家としても、不器用なまま挑戦をあきらめないつもりです。
だってそれしかないんですもん。

20年以上本当に一人きりで自分をプロデュースしてきました。
トイズのディレクターはいましたが、ほかにソフィアやエルマロを担当なさっていたので、私については空いた時間に相談に乗ってもらう程度でしたので、心細かったです。
でも、會田くんや小松くんや堀江くんがなにかと声をかけてくださったので、メジャーをやりきることができたのかもしれません。

2000年以降は本当に生音バンドに夢中で、バンド解散後は打ち込みだけの楽曲に挑戦しました。
一人に戻ってライブをやりながら、子育てのために、OLしたりして、まぁそれも勉強になりましたし、当たり前の毎日でした。
そう、音楽をつづけることは私の中で当たり前なんです。

一度もヒット曲を生んだことはありませんが、作曲家として、ミュージシャンとして、評価される日がくることをまだ望んでもいいのでしょうか。

もう頑張りますとは言いません。
続けていますと言います。

自分自身と向き合うことは非常にしんどいです。
その人生を聴いて下さる方に背負ってもらうのだから、気は引き締めていこうと思います。
いろんな音楽事務所に手伝って欲しいとお願いしましたが、断られています。
ヒット曲があればいいのでしょうけど。
だから、今後も一人で、できれば応援くださる方と意見を交えて、やるしかないです。

出来れば死ぬ前に評価されたい。
そこは頑張りますよ。。。

「Happy Ending Story」は大変好評です。
良いと思ってくださった皆様、どうぞ、私のマネージャーだと思って、宣伝してください。
土下座してお願いいたします。

はぁ~~~。

ロック・レジェンド
デヴィッド・ボウイ(huluより)
http://www.hulu.jp/watch/894009#i0,p0,d0

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